真面目、繊細、責任感が強い…だからこそ。
こんにちは、いちるです。
さて、ついに精神科のドアを開いた私です。
初めて発作を起こしてから、数ヶ月が経過していたと思います。
そこはとても有名なクリニックだそうで、何時間待ったかわかりませんが、ようやく名前を呼ばれ、診察室へ。
今まで自分に起きたこと、病院で検査を受けてたけれど異常がなかったことなどを先生に話しました。
先生は私の顔を見ながら、うんうんと頷いてしっかりと話を聞いてくださいました。
そして
「間違いなく、パニック障害だね。」
と。
ああ、やっぱりそうなんだ。
そう思った瞬間、病名が確定した安堵感と、まさか自分が精神を患うなんてという絶望感が交錯しました。
戸惑いを隠せないでいる私に、先生が語りかけました。
「…パニック障害は、真面目で繊細で我慢強く、責任感の強い人がなりやすい病気なんだ。初めて発作が出てから少し時間が経ってしまっているから、治るのにもそれと同じか、もしくはそれ以上に時間がかかると思ってね。焦らず、じっくり治していきましょう。」
「………はい。」
治るのに時間がかかる
その言葉にまた絶望感が襲ってきました。
風邪と同じで、薬を飲めばすぐに治ると思っていました。
少なくとも、数ヶ月はかかる。
その数ヶ月の間、私は発作の恐怖に耐えなければならないのか…。
俯く私に、先生が静かに口を開きました。
そしてこう言ったのです。
「病名がわからなくて、何ヶ月も頑張っていたんだね。
あなたはとても強い人だね。」
その瞬間、涙をポロリと頬を伝いました。
え?あれ?私、泣いてる…?
まるで漫画みたいに、自分の意思とは関係なく涙が次から次へとポロポロ零れ落ちました。
「不安だったね、大丈夫だよ。」
と言いながらティッシュを渡してくださいました。
それから薬を処方してもらい、パニック障害について書かれた冊子をいただきました。
そこには、家族は患者に対してどう接するべきか、といった内容も書いてありました。
クリニックを後にした私は、心が少し軽くなっているのを感じていました。
ずっと、自分の体に何が起こっているのかわからなかった。
どこにも以上がないなら、ずっと治らないこの不安感と軽いめまいと頭痛はなんなんだと。
その原因がやっとわかった。
病名がわかった。
薬を処方してもらえた。
それだけで、ずっと胸に重く居座っていたモヤモヤから解放された気分でした。
と同時に思いました。
病気はなんでも早期発見・早期治療が重要なのだと改めて思いました。
もっと早く、精神科を受診していれば…と後悔しました。
そして、ここからパニック障害との長いお付き合いが始まったのです。