自分で自分を追い詰めていただけだった
こんにちは、いちるです。
家に引きこもるようになり、食事も摂らなくなった私。
心配する母には
「ちょっと体調が悪くて食欲がない。」
と言いました。
もちろん、死ぬことを考えているなんてことは、口が裂けても言えません。
母は、何かを感じ取ったようでした。
俯く私におもむろに母がかけた言葉は
「別にアルバイトでもいいんじゃない?」
でした。
「え…?」
あれほど正社員で、と言っていた母が実にあっけらかんと言い放ったのです。
「いや、でも正社員じゃないとダメなんでしょ…?」
「だってしょうがないでしょ?毎日ハローワークに通ったって出来そうな仕事ないんでしょ?だったらもうアルバイトでもなんでもいいじゃない。アルバイトしながら正社員の仕事探したって良いんだし。」
ポカン、としたのを今でも覚えています(笑)
それならそうと、早く言ってくれれば…!!
脱力感と同時に少しの怒りが湧き上がりました(笑)
だって私は母が「正社員で」と言うので、必死になって探していたのです。
実家にお世話になっているし、生活費まで出してもらっているし、正社員の仕事で安定した収入を得て、少しでも家にお金を入れろ、という事だと思っていたので。
その事を母に伝えると
「もちろんそれがベストだけど、今はそれが出来る状態じゃないんでしょ?だったらしょうがないじゃない。」
と。
なんじゃそりゃそりゃ
でした(笑)
18で上京して25まで7年間、東京で一人暮らしをしていたからなのか、
母ってこんな人だったっけ…?
と。
家族で一番の理解者であり、味方であると思っていた母からかけられたプレッシャー。
弱音も吐けなくて、今日も良い仕事はなかったと告げる度にため息を吐かれ、期待に応えられない自分が嫌で、今思えば相談出来る人はいたのに、誰にも相談せず、一人の世界に入り込み、死ぬ事ばかり考えていた毎日。
私は母の言葉に追い詰められていたのだと思っていました。
なんとしてでも、正社員の仕事でなければこの家に置いてもらえない。
誰もそんな事、一言も言っていないのに、自分でそう思い込んでいたのです。
仕事が見つからないのは自分がダメだからだ。
そう思って、自分を責めることしかしなかった。
だから、仕事が見つからない私が家にいたら、両親に迷惑をかけるだけ。
だったらいなくなればいい。
そんなふうにしか考えられなくなっていたのです。
そうなる前に、母に言えば良かった。
「今は正社員で仕事は難しい。とりあえずバイトして体調を戻していきながら正社員の仕事を探したい。」
そう言えばきっと、母もそして父も「ダメだ」と言わなかった。
きっと私の意見を尊重してくれたと思います。
結局私の一人相撲だったのです。
こうして私は母の言葉がキッカケでプレッシャーから解放され、
もう一度ハローワークに行き、今度はパートの求人を探し、飲食店で働いていた経験を活かし、カフェの求人で面接を受け、その場で採用してもらえることになったのです。
ずっと止まっていた時間がようやく動き出した瞬間でした。