死ぬことしか考えない毎日
こんにちは、いちるです。
なかなか正社員で働けそうな仕事が見つからず、毎日のようにハローワークにも通っていましたが、事務系の仕事はとにかくワード・エクセルは最低条件としてあり、キーボードを打つくらいしか知識のない私には到底無理。
パニック障害な私でも出来そうな仕事…と探すと、どうしてもバイトになってしまいます。
でも母からは「正社員で」と言われている。
どうしよう、どうしよう…。
今日も目ぼしい求人はなかった。
また母にガッカリされてしまう。
そう思い、嫌な気持ちを抱えながら帰宅しました。
自宅に帰り、夕食時、案の定母から
「良さそうな求人あった?」
と。
「いや…やっぱり正社員だとなかなか私ができそうなのがなくて…」
「そんなのやってみなくちゃわからないじゃない。とにかく自分の興味のある仕事で探してみたら?」
「でも私、パソコンのスキルないし…。」
「仕事しながら覚えていけるわよ。」
「うん…。」
「とにかく毎日ハローワーク行って探しなさい。」
仕事が見つからない焦りが、日に日に重いストレスとなって、私の心に積もっていきました。
それから、朝起きるのが嫌になりました。
ご飯も食べたくなくなりました。
ハローワークにも行きたくなくなりました。
大好きなテレビも見たくなくなりました。
両親が仕事で出かけ、家に一人になった私がしたこと
それは
キッチンに座り込んで、包丁を胸に突き立てる
死んだら楽になれる
このまま包丁を思い切り心臓に突き刺したら死ねる
死ぬまで苦しいだろうけど、少しの辛抱だ
そう思いながら、でも手を動かすことが出来ないまま何時間もその姿勢のままで夕方になり、両親が帰ってくる時間になると、包丁をしまって何事もなかったかのように部屋に戻るのです。
車で出かけなければならない時は、
このまま目をつぶったら、どこかに激突して死ねるかなと考えたり
首を吊るのは苦しそうだから嫌だし、手首を切るのも痛そう
トイレを完全に密閉して、硫化水素を発生させて死ぬのが一番苦しまずに死ねるんじゃないか
とか、毎日「どうしたら死ねるか」ということばかり考えていました。
でも、その度考えるのは
ここで包丁を刺して死んだら、この先母はキッチンに立てなくなってしまう。
交通事故を起こしたら、他の人に迷惑がかかってしまう。
硫化水素を発生させたら、家族が巻き添えになってしまう。
どんな死に方をするのが、誰にも迷惑をかけずに済むのだろう。
どんなに考えても、その答えは見つかりませんでした。
私は、私が死んだら家族が悲しむ、とは考えませんでした。
ただ、迷惑をかけてしまう。
としか、考えていませんでした。
ああ、そうか。
私が死んだら、悲しんでくれる人がいるんだ。
そう思ったのは、最近この話を大好きな叔母に話した時、叔母が泣いたからでした。
「あんた、そんな辛い思いをしてたの…!」
と、泣きながら私の手を握ってくれた時、初めて気がついたのです。
「生きていてくれて良かった。乗り越えたんだね。」
そう、私は死ぬことしか考えられない毎日から抜け出すことが出来ました。
どう抜け出したか。
そのキッカケをくれたのは、意外にも母でした。